金田久美子プロが愛用するパターは、独特のデザインと安定感で注目を集めています。以前の不振期を乗り越え、11年ぶりの優勝を果たした背景には、このパター選びと練習法の工夫がありました。本記事では、金田選手が信頼するパターのモデルや特徴、選び方のポイント、さらに距離感を養う練習法まで徹底解説します。パッティングで悩んでいるゴルファーに役立つ情報が満載です。
目次
金田久美子が愛用するパターのモデルと特徴
金田久美子プロが現在使用しているパターは、一般的にツアーで目にすることの少ない個性的なモデルです。2022年にはナリーズ（GOLDILOCKS）の「MODEL922 ALL BLACK」というオールブラックのマレット型パターを使用し、その独特な形状と配重設計に注目が集まりました。2024年以降はキャロウェイの「オデッセイ ホワイトホット OG 2-BALL」を愛用しています。これらはどちらも高初速で強い転がりを生む設計で、彼女の距離感を合わせるスタイルに合致しています。
ゴルディロックス MODEL 922
ナリーズの「ゴルディロックス MODEL 922」は、ヘッド上部に円柱状の突起があり、ボールと同じ丸みを活かした立体的なアライメントを採用しています。この構造により、水平なライン合わせだけでなく円柱部分で方向性も確認しやすく、構えたときに打点が芯に入りやすいのが特徴です。さらに慣性モーメントを大きく取るソール形状と素材の組み合わせで、ミスヒットでも安定した打ち出しが可能です。金田プロはこのパターを使い始めてから転がりの良さを実感し、パット数が減少したと語っています。
【表：使用パターの特徴比較】
| パターモデル | 主な特徴 | メーカー |
|---|---|---|
| ゴルディロックス MODEL 922（ALL BLACK） | 円柱型の立体アライメント、慣性モーメント大、高初速の転がり | ナリーズ（GOLDILOCKS） |
| オデッセイ ホワイトホット OG 2-BALL | 二つの球体形状のアライメントマーク、柔らかいインサート、マレット型で安定性高 | オデッセイ（キャロウェイ） |
オデッセイ ホワイトホット OG 2-BALL
キャロウェイの「オデッセイ ホワイトホット OG 2-BALL」は、2つの白い球体マークを持つマレット型パターです。これら2ボールは視覚的なアライメントを補助し、真っ直ぐに構えやすいデザインです。フェースにはホワイトホットインサートを搭載し、柔らかい打球感と安定したボール初速を両立しています。金田プロが使用することで、プロの間でも高い信頼性がうかがえます。比較的ポピュラーで手に入りやすいモデルですが、その設計思想は「初速重視＆方向安定」の金田流に合致しています。
選択の理由と効果
金田プロ自身は「初速のあるパターが好き」と語っており、距離感が合いやすく転がりが良いモデルを重視しています。両者とも初速を重視した設計で、打ち出しの強さと安定したスピンレスな転がりを実現しています。大会ではこれらのパターで2～3mのバーディパットを次々と決める場面も見られ、彼女のパット数減少に貢献しました。また、重いヘッドで安定してヘッドが振れるため、ミスヒットのダメージも少なく、精神的にも安心して構えることができます。
金田久美子流パター選びのコツ
金田久美子プロのパター選びからは、ショットをきちんとストロークできるかどうかが重要視されていることがわかります。彼女のこだわりは「距離感のずれない速い転がりのパター」であり、同じ理由でセッティングや試打にも慎重です。以下に、金田プロが大事にするポイントをまとめました。
距離感と転がりを重視
パターを選ぶ際、距離感と転がり性能は最優先事項です。金田プロはパットに苦手意識を持った時期に、初速や転がりの良さに着目してクラブを変更しました。練習場やラウンド中でも、まず自分のストロークに合う「初速が強く、安定した転がり」が得られるモデルを探しています。たとえばミスヒットしてもスムーズに転がって距離が大きく狂わないよう、慣性モーメントの大きいマレット型や多めの重心のものを選ぶ傾向があります。こうした選び方は、本番でのパット数減少に繋がりやすいと言えます。
長さ・重量・グリップ選び
自分に適した長さと重量のパターを選ぶことも大切です。金田プロは身長が高くストロークが大きめなので、一般的なレディースパターよりも長めや重めのスペックを使うことがあります。これにより体全体を使ったスムーズなストロークができ、ヘッドに余計な動きが伝わりにくくなります。またグリップはやや太めのものを選ぶことで、手首の余計な動きを抑えています。アマチュアゴルファーも、メジャー大会のプロ契約品だけでなく実際に打ち心地を確かめて、自分が構えやすいものを選ぶことが重要です。
実際に試打して決める
パターは見た目だけでなく、実際に打った感触で判断する必要があります。金田プロも実戦に取り入れる前に練習場でじっくり試しています。たとえばラウンドで安定しないときはキャディから勧められたパターを試し打ちし、自分の感覚に合うかどうか確認しました。その結果、パットに悩んでいた時期から新しいパターで好感を得て、導入に踏み切りました。一般ゴルファーも可能な限り練習場で試打し、ストローク中のヘッドの動きやボールの転がり方をしっかり感じ取りましょう。
金田久美子のパッティング技術と練習法
パター選びだけでなく、金田久美子プロは基本のパッティング技術や練習でも工夫を凝らしています。ここではプロから学べるパッティングの基本と、金田流の練習法を紹介します。
ストロークの基本姿勢
パッティングの基本は、アドレス時に肩・腰・膝の角度を適切に保ち、目とボールが一直線上に来るよう構えることです。金田プロもスタンスは肩幅程度に開き、グリップはやや両手を離さずにしっかり持っています。身体が前後に動きすぎないようにし、上半身と腕で大きな弧を描くイメージでストロークするのがポイントです。構え方とグリップが安定すれば、打つ瞬間に腕や手首が余計に動くミスが減り、狙ったラインに真っ直ぐ押し出しやすくなります。
リズムと距離感の練習
パッティングで重要なのは、一定のリズムで打ち出し、ボールの転がり出しを安定させることです。金田プロは練習時に「狙った位置に止める」を意識し、ゆっくり振りながらもトップで一瞬止まるようなイメージで打っています。このとき、スイング速度を体感的に上げる練習を繰り返し、距離感を研ぎ澄ませています。具体的な練習法としては、2〜3mのショートパットを繰り返し、カップに当てるイメージで正確に打つ反復練習が有効です。
10円玉でリズム強化
金田プロの練習で有名な方法が「10円玉を使った練習」です。パターのヘッドに10円玉を載せてストロークすると、ヘッドが速すぎて10円玉が飛んでいってしまいます。これによりスイングが速すぎると失敗する感覚を体得でき、結果的に適正な速度でストロークする練習になります。実際に金田プロはこの練習でストローク速度のムラをなくし、その効果で実戦でもパットが安定しました。同様に、アマチュアゴルファーも簡単な目盛り代わりの小石やコインを使い、同様の練習に取り組むといいでしょう。
集中力を保つ方法
技術面に加え、精神面の維持もプロは重要視します。金田プロも長いラウンド中、目の前の1パットに集中するよう心がけています。1パットに集中するには、プレショットルーティン（打つ前の動作の流れ）を一定に保つことが有効です。たとえばボールのライ、グリップの確認、深呼吸などを毎回同じ順序・同じリズムで行います。ミスヒットや長いパットが外れたとしても、それを引きずらず次のパットに気持ちを切り替えるのがポイントです。
最新情報：金田久美子のパター事情2025
2024年現在、金田久美子プロはキャロウェイのオデッセイ「ホワイトホット OG 2-BALL」を新たに導入しました。このパターはツアーでも人気のモデルで、2016年以降のプロ使用者も多い定番です。他メーカーでは、近年オデッセイが「ゼロトルク（顔が開閉しない）」設計の新コンセプトパターを開発中と発表しており、短いパットの直進性がさらに向上することが期待されています。実際、海外ツアーでは未発表のゼロトルクパターを使用する選手が出場し成果を上げており、パター界の新技術として注目されています。
2024年の愛用パター
最新の用具情報によると、金田プロは2024年に入ってオデッセイのホワイトホットOG 2-BALLを愛用しています。このモデルはミドルパットからショートパットまで幅広く対応できるマレットタイプで、2つの球状マーキングによってターゲットへのアライメントがとても簡単です。彼女が使うことで、その優れた打感と転がりへの信頼性が証明されています。
ゼロトルク設計の新パター
2025年のパター界で注目されているのが「ゼロトルク」コンセプトのパターです。オデッセイをはじめいくつかのブランドが、ストローク中にフェースが開閉しにくい設計の新モデルをティーザー発表しています。この仕組みによって、パッティングストロークの軌道が多少ブレても、パターのフェースが自動的に正確な向きに戻ってくれるといわれており、わかりやすく言えば“動かないドライバー”のようなイメージです。金田プロのように距離感を重視するゴルファーにとっても、この種のパターはショートパットの成功率を高められる可能性があります。
注目の新製品
同時期にはスコッティ・キャメロンからも新作モデルが発表されています。特に2024年冬～2025年春に発表された新シリーズは、高品質な削り出しのヘッドと改良されたインサートで打感を進化させたものが多く、ツアーでも引き続き使用率の高いブランドです。金田プロは契約自由でさまざまなパターを試す立場ですが、オデッセイやスコッティ・キャメロンなど先端的なパター技術に常にアンテナを張っており、今後も最新モデルをチェックしていくでしょう。
まとめ
金田久美子プロのパター選びや練習法から学べることは、スコアアップにつながる多くのヒントにあふれています。彼女が信頼するパターは「初速が強く安定した転がり」を重視した設計であり、選ぶ際には実際に打ってフィーリングを確かめることが大切です。また距離感を養う練習法は、プロの工夫が凝らされています。10円玉練習でリズムを掴む方法や、集中力を保つプレショットルーティンは、アマチュアゴルファーでも取り入れやすいテクニックです。最新のパター技術にも目を向け、金田プロの知見を参考にしながら、自分に合ったパターを見つけることでパッティングをより効果的に改善していきましょう。