ゴルフクラブには番号だけでなく独自の呼び方があり、例えば1番ウッドは「ドライバー」、3番ウッドは「スプーン」と呼ばれます。では5番ウッド(5W)の呼び方を知っていますか?実は5番ウッドは「クリーク」と呼ばれ、その由来には古い語源があります。
試合観戦時にも「クリーク」という呼び名を耳にすることがあります。最近は呼び方が変化してきていますが、5番ウッドの呼び方を知っておくと役立ちます。この記事を読めば、5番ウッドの呼び方や由来を理解し、ゴルフをより深く楽しめるでしょう。
目次
5番ウッドの呼び方とは?
5番ウッドとはどんなクラブ?
5番ウッド(5W)は、約18~19度のロフトを持つフェアウェイウッドです。ドライバーや3番ウッドよりロフトが大きいためボールが高く上がりやすく、フェアウェイから中・長距離のショットで重宝されます。平均飛距離は約200ヤード(約180メートル)前後で、特にパー5のセカンドショットなどで活躍します。
また、5番ウッドは打ち出し角度が高くスピン量も多くなるため、着地後のラン(転がる距離)は少なめになります。これにより、風の影響を受けにくく、バンカー越えや手前に障害物がある場面でも安定して球をとらえやすい特徴があります。
5番ウッドの別称「クリーク」
5番ウッドには数値以外の名称もあり、代表的なのが「クリーク(Cleek)」という別称です。プロの解説やゴルフ雑誌などで目にする機会もあり、5番ウッドの代名詞ともいえる呼び名です。
「クリーク」という言葉だけを聞くと英語の「小川(creek)」を想像しがちですが、実際には意味が異なります。その由来を次のセクションで詳しく解説します。
ウッドのその他の呼び方
ゴルフクラブには主要なウッドにもそれぞれ呼び名があります。代表的なウッドの呼び方を以下の表にまとめました。
| 番手 | 呼び方 |
|---|---|
| 1番ウッド | ドライバー |
| 2番ウッド | ブラッシー(Brashie) |
| 3番ウッド | スプーン |
| 4番ウッド | バフィー |
| 5番ウッド | クリーク |
5番ウッドの呼び名の由来(語源)

スコットランド語「cleek」の意味
5番ウッドの別称「クリーク」は、古いスコットランド語の「cleek(鈎状のもの)」に由来します。パーシモン(木製)の時代には、アイアンの一種として鈎のような形状をしたクラブが存在しました。この形状にちなんで「cleek」と名付けられ、やがて金属製のウッドにも同じ名称が受け継がれたのです。「クリーク」は「小川」ではなく、あくまでクラブの形を示す言葉でした。
打球音「click」との関係
また、当時は打球音の「カチッ」という音(英語で“click”)が「クリーク」という呼称に結びついたという説もあります。初期の5番ウッドに相当するロングアイアンを打ったときの音が「cleek」と聞こえ、それがクラブ名になったと考えられています。時代が進んでクラブがフェアウェイウッドになっても、この名称だけが残ったとも言われています。
「creek(小川)」という誤解
「クリーク(cleek)」という言葉から、小川や浅瀬を指す英語「creek」を連想する人も多いですが、これは語源が異なるため誤解です。ゴルフでは、パー5のセカンドショットで小川を越える場面が多いことから「creek」を連想する解説もありますが、実際には全く別物の言葉です。
5番ウッドの特徴と使い方

飛距離とロフト
5番ウッド(5W)は、約18~19度のロフトを持つクラブです。ドライバーや3番ウッドよりもロフト角が大きいため、フェアウェイ上から中・長距離のショットで力を発揮します。平均飛距離は約200ヤード(約180メートル)前後で、特にパー5の2打目などで威力を発揮します。
また、5番ウッドは打ち出し角度が高くスピン量が増えるため、着地後のラン(転がる距離)は少なめになります。これにより風の影響を受けにくく、バンカー越えや手前に障害物がある場面でも安定してボールをとらえやすい特徴があります。
使用シーン
5番ウッドは主にフェアウェイの中・長距離ショットで使われます。特にパー5の2打目や広いフェアウェイからグリーンを狙うときに重宝されます。木やバンカーなどの障害物がなければ、ティーショットで使う人もいます。また、アイアンよりもヘッドが大きくミスショットに強いため、深いラフからでも安定した距離を稼げます。
ユーティリティとの違い
近年はアイアン型のユーティリティ(ハイブリッド)クラブが普及し、3番UTや4番UTなどが5番ウッドと同程度の飛距離を出せるようになっています。5番ウッドはヘッドが大きく飛距離が出やすい一方、ユーティリティはヘッドが小さく操作性に優れるためミスに強いという違いがあります。そのためアマチュアでは、5番ウッドの代わりにユーティリティを使う人が増えています。
5番ウッドの現状と呼び方の変化
クラブセッティングの変化
かつては多くのゴルファーが5番ウッドを持ち歩いていましたが、近年はセッティングの変化が見られます。性能の高いユーティリティやロングアイアンの登場により、5番ウッドをバッグに入れずに他のクラブで代用する人が増えています。プロゴルファーの中にも5番ウッドを抜いて3番UTや4番UTを選ぶ選手が見られ、その使用頻度は低下傾向にあります。
呼び方の使用頻度
そのため、「クリーク」という呼び方を耳にする機会も減ってきています。若い世代や初心者は「5番ウッド」と番号で呼ぶことがほとんどで、「クリーク」という用語自体を知らない人も多くなりました。それでも、キャディや解説者の中には依然として「クリーク」と呼ぶ人もいます。そうしたゴルフ用語を知っておくと会話や解説の理解に役立つでしょう。
トレンドとアマチュアの動向
一部の上級者や年配のゴルファーは今でも5番ウッドを愛用し、歴史的な呼び名を大切にしています。一方で初心者や若手は7番ウッドやユーティリティで5番ウッド相当のショットを代用することが多いため、実際に5番ウッドを持たない人が増えています。クラブの呼称は流行によって変化するため、最近の用語が分からなくても不思議ではありません。ただし、昔からの呼び方を知っていると、ゴルフ観戦がさらに面白くなります。
まとめ

今回は5番ウッドの呼び方「クリーク」について解説しました。5番ウッドは中・長距離ショットで活躍するクラブであり、その別称は古いスクットランド語に由来しています。プロの解説では今でも「クリーク」という言葉が使われることがありますが、現代では数字で呼ぶことが主流になっています。
クラブの呼び名を覚えることでゴルフの知識が深まり、プレーや観戦がより楽しくなります。5番ウッドを含めた各クラブの呼び方や特徴を学び、さらにゴルフを楽しみましょう。