全米オープンゴルフ2025年度大会の賞金総額は2,150万ドル(約30.9億円)で、優勝賞金は430万ドル(約6.2億円)に設定されました。大会主催のUSGA(全米ゴルフ協会)から賞金配分が発表され、上位入賞者の獲得額や配分割合が明らかになっています。本記事では、賞金総額や優勝賞金の内訳から、順位別の賞金配分表、過去大会との比較、他のメジャーとの比較などを詳しく解説します。
目次
全米オープンゴルフ2025 賞金配分表:総額・優勝賞金・配分詳細
2025年の全米オープンゴルフでは、賞金総額2,150万ドル(約30.9億円)が設定されました。これは前年と同額で、引き続き大会史上最高額となっています。優勝者が手にする賞金は430万ドル(約6.2億円)で、賞金総額のおよそ20%を占めます。賞金総額と優勝賞金は大会規模を示す重要な指標で、上位選手の獲得額にも大きく影響します。
全米ゴルフ協会(USGA)の公式発表によれば、2025年度大会では優勝賞金が前年と同額にとどまり、安定した予算配分が行われています。優勝者の獲得額は総額の約20%で、これはメジャートーナメントの一般的な配分率とほぼ同様の水準です。準優勝では優勝の半額程度、3位以下も大きく下がりますが、それでも高額の賞金が設定されています。
2025年大会の賞金総額と優勝賞金
USGAによると、2025年全米オープンの賞金総額は2,150万ドルです。円換算すると約30.9億円に相当し、過去最高額となります。優勝賞金はそのうち430万ドル(約6.2億円)で、メジャー大会でもトップレベルの賞金額です。総額の約20%が優勝賞金に充てられており、次点の2位も同大会では3位以下と比較して大幅に高い配分を受けています。
たとえば2025年大会では、優勝者が約6億1,778万円(430万ドル)を獲得します。2位は約3億3,360万円(232万2千ドル)、3位は約2億966万円(145万9,284ドル)となり、優勝者との金額差が浮き彫りになります。これら金額は大会当時の為替レートをもとに換算したもので、概算値です。
優勝賞金と獲得シェア(割合)
一般にPGAツアーのトーナメントでは、優勝賞金は総額の約18%前後とされていますが、本大会では例年約20%とやや高めの割合が取られています。2025年大会でも同様に優勝者の賞金割合は高く、2位との差額によって重要な意味が生まれます。2位の232万2千ドルと比較すると、優勝者は約2倍近い賞金を取得する計算になります。
また、賞金総額には予選落ち選手への配慮も含まれます。USGAは2025年大会でも、予選落ちした選手にも最低1万ドル(約144万円)の賞金を保証すると発表しています。これは一般的なPGAツアー大会では行われない措置ですが、全米オープンでは伝統的に全選手に敬意を示す意味で最低保障を設定しています。
順位別の賞金配分一覧

全米オープンゴルフでは順位に応じた賞金が明確に設定されており、1位から66位まで各ポジションに金額が割り当てられています。以下の表は2025年大会の順位別賞金配分の一部を示したもので、上位10名までの獲得賞金をまとめています(通貨はドル、()内は日本円換算)。
| 順位 | 賞金($) | 賞金(円換算) |
|---|---|---|
| 1位 | $4,300,000 | 約6億1,778万円 |
| 2位 | $2,322,000 | 約3億3,360万円 |
| 3位 | $1,459,284 | 約2億966万円 |
| 4位 | $1,023,014 | 約1億4,698万円 |
| 5位 | $852,073 | 約1億2,242万円 |
| 6位 | $755,520 | 約1億855万円 |
| 7位 | $681,131 | 約9,786万円 |
| 8位 | $610,034 | 約8,764万円 |
| 9位 | $552,103 | 約7,932万円 |
| 10位 | $507,118 | 約7,286万円 |
上位10位の賞金だけでも、1位から10位では数千万円から数億円の幅があります。11位以降も順位が下がるにつれて獲得賞金は減少しますが、66位まで賞金が設定され、より下位でも一定額を手にできます。
11位以降の賞金配分とカット後
11位以降の選手にも詳細な配分表が用意されています。66位までの最下位まで賞金が支給され、66位の賞金は$25,680(約374万円)です。たとえ予選を通過して66位タイになった場合でも25,680ドルを受け取れます。また、万一予選でカットを通過できなかった選手にも、USGAは最低でも1万ドル(約144万円)を支払います。これは全米オープンならではの仕組みで、大会でプレーした選手をすべてねぎらう配慮が見られます。
賞金配分表は公式サイトなどで公表されており、ここでは上位20位くらいまで簡単に確認できるようにしていますが、注目選手や上位選手の獲得額は大会後に発表される正式なリーダーボードでも見ることができます。テーブルに示した金額は日本円換算値も示していますが、実際の支給は米ドルです。
賞金配分の仕組みと計算方法

順位別で決まった賞金額は基本的にその順位にいた選手が各自受け取りますが、同順位になった場合にはその位置の総額をタイの人数で均等に分配するのが一般的です。たとえば2人が2位タイで並んだ場合、2位と3位の賞金を合計して2で割った金額をそれぞれが受け取ります。同様に3人が4位タイなら、4位・5位・6位の賞金合計を3等分します。
このように「タイの場合の分配」は明確なルールに基づいており、PGAツアーの算出方法に準じます。全米オープンではUSGAが事前に順位別賞金を定めており、同順位発生時の処理方法も定められているため、大会終了後に配分額が迅速に算出されます。
同順位の選手同士の分配
同じ順位で複数人が並んだ場合、配分方法は合計額を人数で均等にするため、結果的にその順位の賞金割合が増減することはありません。たとえば2025年大会では、3位タイが2人いたとすると、3位(145万9,284ドル)と4位(102万3,014ドル)の合計を2人で割り、1人あたり約124万1千ドルが支給される計算です。ただし実際にどれだけタイが発生するかは試合結果次第です。
なお、メジャー大会ではプレーオフ(延長戦)を経て優勝者が決まるため、優勝争い以外の順位には上記の方法で賞金が分配されます。プレーオフやタイが発生しなければ、順位ごとの金額がそのまま支給されます。
予選落ち選手への扱い
通常のPGAツアーでは予選落ちした選手は賞金を獲得できませんが、全米オープンではこの限りではありません。2025年大会でもUSGAは「予選落ち選手にも最低1万ドルを支払う」と明言しています。これにより例えば36ホール目のカットで敗退した選手でも、1万ドル(約144万円)の賞金が手当てされ、出場料や経費の一部を補填できる仕組みです。
ポイント:全米オープンでは、カットラインを通過した選手には66位まで賞金が支給され、予選落ちでも1万ドルを受け取れます。これは選手の負担軽減やモチベーション向上につながる配慮です。
過去大会との賞金推移
全米オープンの賞金額は近年大きく増加しています。2018年のショーンネコック大会では総額1,200万ドルだったのが、2025年には2,150万ドルと約倍近い規模になりました。特に2018年以降の数年間で急激に上昇し、その後は高止まり傾向です。過去大会のデータで見ると、2019年大会は賞金総額1,160万ドル、2023年大会は1,900万ドル(約27.7億円)と増加し、2024年・2025年はさらに記録を更新しています。
また優勝賞金も年々上がっており、2023年は360万ドル、2024年・2025年は430万ドルに達しています。これは大会開催直前まで誰が勝ってもおかしくないという状況を受けて、USGAが優勝賞金を引き上げてきた結果です。歴史的には優勝賞金が100万ドルを超えたのは2006年ごろからで、そこから徐々に成長を続けています。インフレやテレビ放映権料の増大、スポンサー収入の好転も背景にあり、今後も増額傾向が続く可能性があります。
近年の賞金推移と傾向
2000年代初頭はおよそ800万ドル前後だった総額は、2010年代に入ってから1,000万ドルを超え、2018年には1,200万ドルに達しました。その後2019年には1,160万ドルと微減したものの、2020年代に入ると一気に増大しました。2021年から2023年にかけては1,900万ドル、水準を維持し、2024年・2025年は2,150万ドルと過去最高を維持しています。
同様に優勝賞金も2000年代には約180万ドルだったのが、2010年代には300万ドルを超え、2020年代には4,300万ドル(約6.2億円)に到達しました。直近では約5年で1.5倍以上の伸びが見られ、ゴルフ界でも注目される成長率です。
他のメジャー大会との賞金比較

全米オープンはゴルフの4大メジャーの一つですが、他のメジャー大会と比べても賞金規模は上位に位置しています。2025年の主要メジャーと比較すると、全米オープンの賞金総額および優勝賞金はトップレベルです。以下の表で2025年大会における主要メジャー大会の賞金を比較します(いずれも※すべて米ドル表記)。
| 大会名 | 賞金総額(ドル) | 優勝賞金(ドル) |
|---|---|---|
| 全米オープンゴルフ2025 | $21,500,000 | $4,300,000 |
| マスターズ2025年大会 | $21,000,000 | $4,200,000(推定) |
| 全英オープン2025年大会(ロイヤルトルーン) | $17,000,000 | $3,100,000 |
| 全米プロゴルフ選手権2025年大会 | $19,000,000 | $3,420,000 |
上記のように、2025年の全米オープン賞金総額2,150万ドルは、マスターズ(推定2,100万ドル)をわずかに上回り、全英オープン(1,700万ドル)や全米プロ選手権(1,900万ドル)を大きく引き離しています。優勝賞金も4,300万ドルで他メジャーより高く、ゴルフ界で屈指の高額賞金大会であることがわかります。
なお成立比較の背景には、各大会のスポンサーや会場、放映権契約など様々な要因がありますが、全米オープンは伝統的に高い賞金が設定される傾向にあります。他のメジャーでもこの数年で賞金増加の動きがあり、ゴルフ選手の獲得機会は全体的に拡大しています。
日本人選手の獲得賞金(2025年)
2025年全米オープンでは複数の日本人選手が出場しましたが、最終的に賞金を獲得したのは松山英樹選手のみでした。松山選手は42位タイでフィニッシュし、約1,049万円(約0.1049億円)を獲得しています。他の日本人選手は予選を通過できず、賞金圏内に届きませんでした。
- 松山 英樹:42位タイ(+12)→ 約1,049万円を獲得
- 香妻 陣一朗:予選落ち → 賞金なし
- 金谷 拓実:予選落ち → 賞金なし
- 河本 力:予選落ち → 賞金なし
- 杉浦 悠太:予選落ち → 賞金なし
上記のように、松山英樹選手が日本勢トップの成績を残し、唯一10万円台の賞金を手にしました。なお香妻選手らその他の出場者は予選カットに到達できず、全米オープンの獲得賞金額は0円となっています。
まとめ
2025年全米オープンの賞金総額は2,150万ドル(約30.9億円)で、優勝賞金は430万ドル(約6.2億円)でした。順位別の賞金配分表では1位から66位まで幅広く賞金が設定され、予選落ち選手にも1万ドルが支給される特別な制度があります。過去大会と比べても近年は賞金規模が急激に拡大しており、メジャー大会の中でも全米オープンはトップクラスの賞金額を誇ります。2025年大会では松山英樹選手が日本人選手として唯一賞金を獲得し、今後の活躍が期待されます。これら最新の賞金情報を理解することで、大会の規模や選手のモチベーションをより深く知ることができます。