日本女子オープンゴルフ選手権は国内女子ゴルフのメジャートーナメントで、2025年大会でも賞金総額は1億5,000万円、優勝賞金は3,000万円となっています。この大会ではプロとアマチュアが混合で競い合い、順位に応じて賞金が分配されます。本記事では最新大会に向け、日本女子オープンにおける賞金総額・優勝賞金、順位別配分の仕組み、アマチュア選手への規定、過去の賞金変遷などを詳しく解説します。
読めば日本女子オープンの賞金配分について理解が深まり、安心して試合展開を追えるようになります。
目次
2025年日本女子オープンの賞金配分と大会概要
2025年度(第58回)日本女子オープンの賞金総額は1億5,000万円、優勝賞金はそのうち3,000万円と発表されています(JGA公式)。この金額は過去数年と同様に据え置かれており、日本女子オープンは女子ツアー国内メジャーの一つとして大規模な賞金額です。競技は72ホールのストロークプレーで行われ、上位60位タイまでが賞金の対象となります。このため、参加選手は決勝ラウンド進出が賞金獲得の最低条件となります。
賞金総額と優勝賞金
2025年大会の賞金総額は150,000,000円、優勝賞金は30,000,000円です。この額は2024年大会と同額で、プロ・アマチュアの両選手に配分されます。総額に占める優勝賞金の割合は約20%となり、大会の規模を示しています。
- 賞金総額:150,000,000円
- 優勝賞金:30,000,000円
これらの金額はJGA競技規定に基づくもので、資金協賛や入場収益など 大会収入を元に設定されます。優勝賞金3,000万円は国内女子トーナメントとして非常に高額で、同じナショナルオープンである日本オープン男子の優勝賞金(4,200万円)に次ぐ規模です。
順位別の配分割合
賞金は上位入賞者から順に配分され、以下のような割合で減額されます。基本的に2位は優勝額の約55%、3位は2位の約70%に設定されており、その後は順位が下がるごとに更に減額されます。また、同順位に複数名が入るタイ(タイツ)の場合は、該当する順位同士の賞金を均等分配します。
| 順位 | 賞金配分(例:2024年大会) |
|---|---|
| 優勝 | 30,000,000円 |
| 2位 | 16,500,000円 |
| 3位 | 11,550,000円 |
| 4~6位 (タイ3名) | 6,350,000円(各) |
| 7位 | 4,500,000円 |
| 8~10位 (タイ3名) | 3,350,000円(各) |
| 11位 (タイ5名) | 2,142,000円(各) |
上の表は2024年大会の実例ですが、2025年大会でも同様の配分割合になる見込みです。例えば2024年は4~6位が同点だったため、合計1,905万円(4位+5位+6位)の賞金を3人で等分して一人当たり6,350,000円を獲得しました。同様に8~10位3名で計10,050,000円を分け、各3,350,000円となりました。なお、順位が下がると賞金額の差が縮まり、下位になるほど1円当たりの効率は上がります。
アマチュア選手の賞金規定
日本女子オープンはプロ・アマ混合大会であり、アマチュア選手が上位に入ってもその順位に応じた賞金が与えられます。ただし、アマチュアが実際に受け取れる賞金額は上限10万円と定められています。国際アマ規則により、アマチュアは競技成績に応じた賞金を完全には受け取れないためです。たとえば上位にアマチュア選手が入った場合、プロ選手への配分は総合順位に基づいて行われます。つまり、アマチュアが1位になってもプロ選手には2位扱いの賞金が支払われ、それ以外の分は原則田の10万円とし、超過分は協会の育成資金などに充当されます。
このようにアマチュア選手にも順位に応じた「名目上の賞金額」はあるものの、受け取れるのは10万円だけと割り切られています。大会の主催者としてはアマチュアが健闘した結果出る未払い賞金を、ゴルフ振興の原資として有効活用する方針です。
過去の日本女子オープン賞金配分の変遷

日本女子オープンの賞金額は創設当初(1968年)50万円からスタートし、年代ごとに増額されてきました。特に大会規模が拡大したのは1990年代以降で、1991年に5,000万円、1996年に7,000万円と大きく増えています。2005年には宮里藍が優勝した翌年の2006年から現在まで続く1億4,000万円体制(優勝2,800万円)が導入され、国内外から注目される大会になりました。
近年の賞金総額推移
近年では2019年に賞金総額が1億4,000万円から1億5,000万円に増額されました。以下は大会での主な増額タイミングです。
- 1968年:総額50万円(第1回大会)
- 1974年:総額1,000万円(初めて1,000万円を突破)
- 1996年:総額7,000万円(下地となる長期増額)
- 2006年:総額1億4,000万円(優勝賞金2,800万円)
- 2019年:総額1億5,000万円(優勝賞金3,000万円)
特に2006年と2019年の増額時には優勝賞金も2,800万円から3,000万円に引き上がりました。2025年大会時点では総額1億5,000万円のまま据え置かれています。
歴代優勝者の賞金比較
過去の優勝者も大きな賞金を獲得してきました。2006年以降は優勝賞金3,000万円が続いており、2019年から現状まで一貫しています。たとえば2023年大会で優勝した原英莉花選手や2024年大会で優勝した竹田麗央選手は、それぞれ3,000万円を手にしています。2006年以前は優勝賞金2,800万円だったため、歴代で比較しても近年の優勝賞金が高水準であることがわかります。
実例: 直近の日本女子オープン賞金配分

ここでは参考までに直近数年の大会で実際にあった賞金配分例を紹介します。例として2024年大会と2023年大会の上位入賞者賞金をご覧ください。
2024年大会の賞金配分
2024年(第57回)大会では優勝が竹田麗央選手(-10)、2位が岩井明愛選手(-8)、3位が山下美夢有選手(-7)でした。このとき賞金配分は、優勝30,000,000円、2位16,500,000円、3位11,550,000円となり、下位も上記表のとおり分配されました。4位タイの3選手はそれぞれ6,350,000円、8位タイの3選手は3,350,000円、11位タイの5選手は2,142,000円を受け取っています。これは折半方式で処理されており、たとえば4位〜6位(3名)の賞金総額19,050,000円を3等分しています。
2023年大会の賞金配分
2023年大会では優勝に原英莉花選手、2位に菊地絵理香選手が入りました。優勝賞金3,000万円、2位1,650万円は変わりません。この年は3位に木村彩子選手が入り、約9,525,000円が支給されました。細かい順位では同点が発生することもあり、例えば複数選手が同順位の場合は前述のように均等分割で賞金が配られました。
2022年大会の賞金配分
2022年大会でも優勝者に3,000万円、2位に1,650万円が支払われました。この大会では3位に吉田優利選手が入り、約8,450,000円の賞金を獲得しています(成績により若干変動あり)。いずれの大会でも、上位入賞者ほど高額な配分がなされる点は共通しており、総額や優勝賞金は大会規模の目安となっています。
賞金配分ルール改定の概要
2025年大会から賞金配分の運用ルールに変更がありました。これは日本ゴルフ協会(JGA)の発表によるもので、プロ・アマチュア混合のナショナルオープン大会に適用されます。主な変更点は「賞金配分を総合順位に基づいて行う」ことと「アマチュアには10万円を上限に賞金を支給する」ことです。
2025年の配分ルール変更点
2024年までの方式では、アマチュアが上位に入った場合、その分の賞金は繰り下がってプロに支給されていました。2025年以降は総合順位に基づいて配分し、たとえアマチュアが優勝してもプロ選手にはその順位相応の賞金が与えられます。具体的には、アマチュアが成績上位に入った場合でも、プロには第1位第2順位ごとの賞金が正規に支払われる仕組みです。一方、アマチュアには競技規定で定めるように上限10万円が支給されます。この新ルールによりプロ選手は順位相応の賞金を確実に受け取り、アマチュアの活躍分は協会運営に還元されるようになりました。
アマチュア対応とその目的
JGAはこの改定に際し、アマチュア選手の活躍によって生じる未支給賞金はゴルフ振興に活用すると明言しています。実際にここ数年、アマチュア選手が上位に食い込む例が増えており、その分の賞金扱いについて議論が重ねられました。その結果、アマチュアが得られない賞金をジュニア育成や選手強化など公益目的事業に充てる方針が採用されたのです。これにより、アマチュアには実質10万円までの支給にとどめ、それ以上の賞金は協会活動に活用されるしくみが整いました。
まとめ

日本女子オープンゴルフ選手権の2025年大会では、賞金総額1億5,000万円、優勝賞金3,000万円と従来通りの規模で開催される予定です。上位入賞者には順位に応じて段階的に賞金が割り当てられ、アマチュア選手の賞金受領上限は10万円となっています。2025年からは賞金配分ルールが改定され、アマチュアの順位による賞金支給方法が整理されました。過去の大会と比較すると賞金総額は年々増加してきた経緯があり、現在は2006年以降ほぼ安定した水準となっています。今後も日本女子オープンは国内女子ゴルフ界を代表する大会として、選手にとって大きなインセンティブとなる賞金配分を提供し続けるでしょう。